2008年1月18日金曜日

We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars

夜、琉球大学薬物作用制御学教授の植田真一郎先生による「これからの臨床研究への提言」と題する講演を聴いた。
1947年医学史上初の無作為化臨床試験ストレプトマシン・スタディがおこおこなわれた英国での御留学経験もある植田教授は、横浜市立大学におられた頃から臨床薬理、臨床試験のトップランナー。
今夜も、二重盲検法と比べて、高血圧の大規模介入試験で導入されたPROBE法(前向き無作為オープン結果遮蔽法)の限界と問題点を指摘し、日本発の高血圧への介入試験であるJIKEIHARTやCASE-Jにも批判を加えた。
しかし同時に、かつて「独自の大規模試験のデータを持たないで、遺伝的背景、環境もまったく異なる欧米のデータを使ってどうやって長期予後を視野に入れた治療をするのか」と、英国レスター大学の教授であったDr.Swalesに”Text Book of Hypertension”で皮肉られ日本が、大規模試験を行い発信することの意義も高く評価した。

講演の最後に示したスライドは英国派?の教授らしく、アイルランド出身の劇作家・詩人であるオスカー・ワイルドOscar Wildeの肖像とその代表的戯曲「Lady Wintermere's Fan/ ウィンダミア卿夫人の扇(1893)」の一節
"We are all in the gutter,
   but some of us are looking at the stars."

 「我々はゴミための中にいる、しかし、そのうち何人かは星を見上げている」
 座右の銘のだろうか。

EBMを求めて臨床試験濫発、さらにその解釈に百家争鳴・・・・だが
   真理は・・ ある・・・・と云うことなのだろうか。 含蓄のある言葉だ。

 Oscar Wildeは同じ「ウィンダミア卿夫人の扇」でこうもいっている
 ”Experience is the name gives to their mistakes" 
  「体験とは自分のあやまちにつける名前である」
    
これはまた手厳しいが、....
     納得......してしまう。

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