2007年11月29日木曜日

銀座 比内や~十二時



比内地鶏の名店「銀座比内や」へ移動。
お久しぶりのTさんと合流。
絶品の比内地鶏に舌鼓、Dハイ(”でかいハイボール”の略らしい)をあおり、あれやこれやと話し込む。あっという間に二時間が過ぎ、〆はやっぱり「親子丼」。
二次会は、Tさんの御案内でマジックバー「十二時」へ。テーブルマジックとステージマジックを堪能した(とういっても最終局面はいつものように寝てしまった)。酔っぱらって(しらふで行ったことはないが)マジックを見せられると、「何でだ?」より「まあ、いいか」と妙な納得をしてしまう。アルコールの中枢麻酔作用だろうか??

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」再観賞



プレヴュー公演に続き2度目の「恐れを知らぬ川上音二郎一座」(三谷幸喜・作演出)をマチネで観賞。
4日プレヴューでは、主演のユースケ・サンタマリアと常磐貴子が台詞噛みまくり、つられたのか名優・戸田恵子までが・・という場面もあり、台詞の掛け合いもタイミングが合わず、まだまだ”練れていない”と思わせた。三谷芝居常の小林隆、阿南健治、浅野和之や今井朋彦、堺正人らの堅実な芝居と堺正章のお見事な道化ぶりが、目立っていたが。
本日は、プレビューとは全く違う芝居をみせられた気分。堺正章が台詞を一部忘れるご愛嬌(あいきょう)はあったが、芝居全体に緩急強弱がはっきりして、それぞれの役の個性もさらにきわだった。
まさに芝居はいきものを、実感させられた。

銀座の街はもう暮れなずみ、イルミネーションが鮮やか。

2007年11月27日火曜日

Aging with Grace. Aging with Dignity



認知症についての三回に及ぶ勉強会の今晩が最終回。
講師のM先生の名調子も三度目で益々熱が入る。
三回ともたいへん勉強になったが、今日の講演の最後に紹介された話と言葉は大変感動的で心に残った。
米国では1986年からNun Studyと呼ばれる高齢の修道女を対象としたアルツハイマー病の前向き調査が進行中で、崇高な篤志で死後献脳してくれた修道女の脳が解剖され調べられているという。そこから多くの知見が得られているが、驚嘆すべきことのひとつに、生前に認知症の症状がみられなかったにもかかわらず脳には高度のアルツハイマー病の病変がみられた例が数%もあり、脳の神秘的とも云えるという”力”を思わせ、またアルツハイマー病の発症予防や進行を抑制に希望的な事実として受け止められた。
この話を紹介されたとき、”Aging with Grace(優雅なる加齢)”という言葉も紹介された。(これはNun studyを紹介したデビィッド・スノウド博士の著作のタイトルでもある)なんと美しい言葉だろうか。
加齢が、身体能力や知的能力の衰退でしかないのなら、それは忌むべき事としか思えない。が、加齢は人智を尽くして今なお避け得られない天命でもある。ならば、優雅に歳を重ね老いる、それは能力の衰退に悲嘆するばかりではない日々があるに違いない。
 さらにM先生は、勉強会第一回目で紹介された言葉”Aging with Dignity(尊厳ある加齢)”も、再び示されて講演を閉じられた。
 
    ”Aging with Grace(優雅なる加齢)” 
    ”Aging with Dignity(尊厳ある加齢)”

 並べてみると、ともに、なんとも美しく、味わい深い、深遠な響きをもった言葉だろうか。
認知症高齢者のみならず、すべての高齢者が目指すべき目標であり到達点であるように思う。
 
  残念がら、それを許す寛容さを、この国がもてるかは別として

2007年11月26日月曜日

蒸したてあんきもと塩もつ鍋



20時から市内某所にていつものメンバーで会食。

今晩のメニューは、蒸したてのあんきもと塩もつ鍋。
大量のあんきもを、酢味噌とポン酢の2つの味で楽しんだ。
塩もつ鍋は、この店で何度もリクエストして食べているが、実に美味い。スープ最後の一滴まで飲み干したい

2007年11月25日日曜日

白金 酉玉




夕方から毎年恒例となったクラス会。
会場となった「白金 酉玉」は、知る人ぞ知る焼き鳥の名店。クラス会メンバーのI君のお店で、今日は休業日に臨時開店して我々の貸し切り状態。
美味しく頂戴しました

2007年11月22日木曜日

生麦は荷多し

今朝は朝食後に生麦魚河岸通りへ。

海からの風も頬に冷たいが、天気晴朗。

今日は、荷も多い。馴染みの店で注文して、さらに別の店ものぞいて歩く。思わず目移りしてしまう。

居酒屋並みの仕入れ。
カンパチ半身、小鰭、すみ烏賊、赤貝。鳥貝、本ミル貝、平貝、氷頭、ふぐ皮・・・

まずは小鰭の仕込み。しっかり塩をして。ここが肝腎。

夕餉には、、生麦の成果が、立派な刺身として食卓にのぼる。
酒が進まないわけがない

2007年11月18日日曜日

RMシャンパーニュの至福



ブドウからつくられた発泡酒を総称してスパークリングワイン、そのんなかでもフランス北部シャンパーニュ地方で産し厳しい条件をクリアしたものだけが、名乗ることが許された魅惑の称号がが「シャンパーニュ」だ。「シャンパーニュ」こそ、スパークリングワインの頂点だ。
そのシャンパーニュの作り手は、大きく分けて5種類ある。ブドウの一部または全量を購入して製造・販売するNM(Negociant Manipulant:ネゴシアン・マニピュラン)。ポメリー、モエ、ゴッセ、マムなどのいわゆる有名メーカー。生産者共同組合が組合の銘柄としてつくるCM(Cooperative Manipulant:コーペラティヴ・マニピュラン)や、ブドウ栽培者の協同組合RC(Recoltant Cooperative:レコルタント コーペラティヴ)、同族のブドウ栽培者によって構成される会社SR(Societe de Recoltant:ソシエテ ド レコルタン)のシャンパーニュは、日本でほとんど見る機会がない。
そして、大手メーカーにブドウを出荷する栽培農家が、自社畑のブドウだけでつくるシャンパーニュがRM(Recoltant Manipulant:レコルタン マニピュラン)、最近注目のシャンパーニュ。
小規模だけに生産量は少ないが、卓越した作り手によるRMシャンパーニュは、大手メメーカーの均一的な味とは一線を画した、個性豊かな味わいがある。今夜は、その一本であるジャン・ラルマン・ブリュット・グラン・クリュ・ヴェルズネイ(モンターニュ・ド・ランス地区ヴェルズネイ村 生産者:ジャン・ラルマン/ブドウ品種:ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%)で乾杯。
シャンパーニュのある食卓は、いつも華やぐ。

2007年11月15日木曜日

2007ボジョーレヌーボー


11月第3木曜日、ボージョレ・ヌーボーの解禁日だ。
当初の解禁日は11月15日であったのだから、今日はまさに正統な解禁日ともいえる。
さて、そのお味は、葡萄ジュースよりはワインになっている。ヌーボーならではの清涼感があり、まあ及第点というところだろうか。
 頂き物のミュンヘン地ビール、シュパーテンをアペリティフにして。

2007年11月14日水曜日

ポルチーニに酔う夜

「美味いイタリアンを」とお誘いした若い衆3名と、リストランテ「Z」で会食。

いつものアンティ・パストの盛り合わせのあとは、今晩のメインであるポルチーニのパスタ。
ポルチーニとは和名ヤマドリダケと呼ばれる食用キノコ、その独特の芳香と旨味はイタリアンの食材としては無くてはならないものだ。

冷凍ポルチーニを使ったスパゲティと、乾燥ポルチーニでつくったミートソースを絡めたペンネが盛り合わされた一皿は、テーブルに到着する前から、その芳香で存在感を主張し、その味たるや至福をもたらすとしか言いようがない。
定番カラスミのパスタもリクエスト。

美味しいものを前に、話もはずみ、つい勢いにのって超高級白ワインも抜栓。
調子に乗りすぎた
デザート、エスプレッソ、グラッパまで堪能して、大満足。
ご同席の皆さん、お酒がお強い

2007年11月8日木曜日

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」プレビュー公演



外出、日比谷へ。芸術座が改装された「シアター・クリエ」は昨日オープン。こけら落としは、三谷幸喜の新作「恐れを知らぬ川上音二郎一座」、昨日から明日まではプレビュー公演。これを観賞。
 まず、新劇場「シアター・クリエ」だが、客席は前列との幅が狭いが舞台は観やすく椅子の座り心地も良い。が、客席周りがいただけない。
1階をエントランス、劇場本体は地下にあるが、まずエレベータの輸送力がなさ過ぎる。しかもエレベータも階段も下手側にしかないため、人の流れが滞りやすい。ホワイエも小劇場並みに狭い。奥の売店で飲食物を買う人、手前のカウンターでプログラム類を買う人、トイレ(男性用はなんとこのBF2にしかない)を待つ人で開演前は大混雑。客席両側の通路も狭く歩きにくい。客席周りの設備としては最悪の部類で、天下の東宝が満を持して改装したとは到底思えない。
 芝居は、はっきり言ってまだ練れていない。間は悪いし、台詞を噛む主役級は言語道断だが今晩はプレビュー公演、今後に期待したい。舞台ベテラン達はあぶなく、それでなんとか芝居を壊さずにすんでいるという感じ。だが、やはり三谷幸喜は凄い。ハチャメチャドラマをたっぷり3時間20分飽きさせずに、グイグイと芝居に引っ張り込んでいく。
三谷芝居を観にいったという満足感で、損した気分にはならない。
 月末に再観の予定だが、さて芝居はどれくらい良くなるだろうか。
   永六輔さんが観賞されていた。

2007年11月6日火曜日

中島みゆきコンサートツアー2007



東京国際フォーラムの「中島みゆきコンサートツアー2007」東京公演に出かける。
東京公演は本日が二日目、18時時半ほぼ定刻に開演。
赤いドレスで颯爽と登場した中島みゆきの張りにある歌声が響く。
「一期一会」、「with」、「命の別名」、軽妙というかお笑い系のしゃべりを挟んで歌われる哲学的ともいえる歌詞に、何とも不思議な気分に陥った行く。
「ララバイSinger」の曲中に、(感涙ものの)「アザミ嬢のララバイ」を挟んで歌う演出には、ジーーンときた。「アザミ嬢のララバイ」は1975年のデビュー曲、それを昨年発表の「ララバイSinger」と違和感なく融合させて、30年変わらぬ中島みゆきワールドの個性を実感させられた。
 TOKIOに提供した「宙船」の(TOKIO用)デモを歌ったコーラスの宮下文一がその歌声を披露し、二番を中島みゆきが歌うという演出もあって、トークとともにお楽しみ所も随所にある。
 昨年、中島みゆきが「吉田拓郎&かぐや姫 つま恋コンサート」にサプライズゲストとして参加したのも吃驚したが。今夜はその吉田拓郎の「唇をかみしめて」が歌われ、度肝をぬかれた。
 ええかげんな奴じゃけ
 ほっといてくれんさい
 アンタと一緒に
 泣きとうはありません

 理屈で愛など
 手にできるもんならば
 この身をかけても すべてを捨てても
 幸福になってやる
 人が泣くんヨネー 人が泣くんヨネー
 選ぶも選ばれんも 風に任したんよ
 人がおるんヨネー 人がそこにおるんヨネー

 行くんもとどまるも それぞれの道なんヨ
 人が生きとるネー 人がそこで生きとるネー
 人がおるんヨネー 人がそこにおるんヨネー
広島弁で歌われる拓郎節が、みゆき節になっ
てしまう。

さらに、ドラマティックに歌われた「ファイト!」には泣きそうになった。
 「私の敵は 私です」
 「闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう」

もはや何をか況や。ただどっぷりと中島みゆきの世界に浸りきる。

「同じ時代に生まれてくれて、ありがとう。」というメッセージには、思わず震えた。
 こちらこそ、『あなたの才能に触れる事のできる時代に生まれたことに感謝』。
アンコールでは、でました「本日、未熟者」、さらにややロック調にアレンジした「地上の星」、ラストは「背広の下のロックンロール」。
最後まで、かすれない声、舞台上で見せる凛とした姿も崩れない。

とんでもない50代だ。

2007年11月4日日曜日

潮見(仮)橋から


夕暮れに遠くみなとみらいのシルエットが見えた。海から吹く風も、こころなしか頬に冷たく、冬の到来を感じる。

エレベータを待ちながら

乗換駅でエレベーターを待っていると、大きなスーツケースをかかえて車を降りてきた女性が隣に並んだ。年のころは十代後半から二十代というところだろうか。
 ふと、彼女が降りてきた車の後部座席から、窓を開けじっと見つめる視線があることに気づいた。視線の先には中年の女性が、心配そうに不安そうに、スーツケースの女性を見ている。
 だが、おそらくその視線を感じながら、じっと前を見ている横顔が、凛とした美しさをたたえている。
 やがて、エレベーターのドアが開き、彼女は一瞬後部座席に顔を向け、少しだけ微笑みながら、小さく手を振った。
 エレベータには大きな窓があって、上昇していく一、二秒、後部座席が見えた。視線はまだエレベータを見つめていた。
 旅立つ娘とそれをおくる母の情景・・・だったのだろうか。

  意思は慈愛に護られ飛翔を目指す。ただ幸あれと願う。