2007年12月31日月曜日

大晦日


大晦日だ。まずは昨日お取り置きを頼んだ品を受け取りに、生麦魚河岸通りへ。
昨日とはうってかわって閑散としている。
さもありなん、どの店先もほとんど売り切れに近い状態。
馴染みの店で頼んでおいた荷を受け取り、「ほとんど売り切っちゃったんですね。」
「はい、去年より少し多めに仕入れたんですが。おかげさまで。」
この通りでは確実に若手であろう主人が笑顔をみせる。
生麦の一年も終わった

2007年12月30日日曜日

ふくひれアート / アメ横騒然

生麦の荷物を冷蔵庫に押し込んだ連れ合いと外出、湯島へ向かう。
目的は先日注文した眼鏡を受け取る事。

大混雑模様のアメ横を横目に、ひっそりとしてしまった繁華街をぬけて件のお店へ到着。H支配人の丁重かつ鮮やかなフレーム調整を経て、ベルギーの眼鏡デザイナー、パトッリック・フーツ(Patrick Hoet)氏によるTheo と成型加工素材を開発特許取得そのすぐれた弾力性・軽量・安定性でデリケートなデザインを可能にしたオーストリアのSilhouetteの二本が完成した。満足

昼食は遅くなったが、やはり「池之端藪蕎麦」へ。今回は連れ合いも躊躇無く「あられ蕎麦」を注文。海苔の香りと小柱の食感を二人して堪能、納得。

店を出て歩く道すがらフグ屋の店先に、ふぐひれで「謹賀新年」をかたどったアート(?)を発見。思わず、ひれ酒が恋しくなる。
せっかくこの時期なのだからと、御徒町からJRに乗る前に、アメ横を探訪。
大混雑で騒然としたアメ横を体験した。押し競饅頭のろのろ歩き、一歩間違えば将棋倒しの状況に恐怖を感じる状態で、とても落ち着いて買い物する状況ではない。

生麦魚河岸通りの歳末


朝は生麦魚河岸通りへ買い出しに出かける。昨年末は、思いの外、人でも少なく寂しかったが、今年は賑やかだ。

先に電話でお取り置きを頼んだ「ふく葱」を確認して、鍋用に養殖だがトラフグを確保。馴染みの店で、ミル貝、鮑、金目鯛等々を確保。大物は「明日取りに来るから」とは言ったものの、それでもリュックと両手にいっぱいの荷物。
歳末の生麦では財布のひもはゆるみっぱなし

2007年12月25日火曜日

ハタの刺身


「河豚より美味い九絵」とは、食いしん坊には周知のこと。
その九絵(クエ)が属するのが、スズキ目ハタ科ハタ亜科 Epinephelinae。この 亜科に属する魚の総称がハタで、今晩は先日リクエストしておいた「ハタ鍋」を市内某所で堪能した。
まずは、ハタ、白子、生クラゲ、マグロを刺身で。美味い
そして待望の「ハタ鍋」、一見して淡泊そうに見えるこの白身からしっかりとした脂が煮出されると、そこには悦楽のちり鍋が出現する。あとは、ポン酢にくぐらせ骨までしゃぶる、スープは雑炊で一滴残らず飲み干す。
これこそ至福

2007年12月24日月曜日

唱詠晩祷クリスマス・イブ礼拝

今日はクリスマスイブ。
久しぶりに立教学院の唱詠晩祷クリスマス・イブ礼拝にでかけた。
まずは、立教創立者ウィリアムズ主教像に御挨拶。

会場のタッカーホールは満員で、着席スペースはなかった。
 
 幼き日々より 世人(よびと)ともに
  悲しみ歓び 分かちしみ子は
 今もわれらと ともにいたもう
(聖歌70番)

「平和の祈り」
主よ、わたしたちを平和の器にしてください。
憎しみのあるところに愛を、
争いのあるところに和解を、
分裂のあるところに一致を、
疑いのあるところに信仰を、
誤りのあるところに真理を
絶望のあるところに希望を、
暗闇に光を、悲しみあるところに歓びをもたらす者として下さい。
主よ、なぐさめられるよりもなぐさめることを、
理解されるよりも理解することを、
愛されるよりも愛することを、わたしたちに求めさせてください。
与えられるよりも与えられ、
赦すことによって赦され、
主のために命を捧げることによって、永遠の命に生きる者とされるから
です。
  アーメン
祈ることの意味を深く再認識したひとときだった。

タッカーホールから出ると、もう日は落ち、大学構内のクリスマスツリーが点灯していた。


 「すべての人を照らす真の光があって、世にきた」そんなヨハネによる福音書の一節を思い出した。

2007年12月23日日曜日

ミュージカル「モーツァルト!」中川晃教バージョン


ミュージカル「モーツァルト!」を再鑑賞。
今回はモーツァルトを中川晃教が演じるバージョン。今や押しも押されぬミュージカル俳優だが、2002年「モーツァルト!」の初演で初めて中川晃教のパフォーマンスに接した感動はむしろ驚愕だったことを記憶している。まさに才気煥発と評すべき、舞台狭しと駆け回り、まるで天上に駆け上るがごとき歌声。その後の中川の活躍は云うまでもない。さて再々演での中川モーツァルトは。
そのエネルギッシュさがさらに倍増、完全に芝居全体を引っ張り舞台を自分のものにしてしまっている。一幕でナンネール役の高橋由美子の声が少しかすれて、「不調か?」と思わせたが、二幕ではその不安を感じさせずに復調。涼風真世のヴァルトシュテッテン男爵夫人はやはり圧感、ウィーン行きを迷うモーツァルトに「・・夜空の星から降る金を探しに知らない国 なりたない者になるため 星からの金を求め 一人旅に出て行くのよ 険しい路を越えて 旅に出る。」(「星から降る金」)と諭し歌う場面の存在感は神々しいまでだ。
  
  中川モーツァルトの熱演に触発されたのか、ベテラン陣の山口祐一郎、市村正親もノリがよい。
「・・・自分の影から逃れられるのか 自分の運命を拒めるのだろか 殻を破り生まれ変われるのか 自分の影から自由になりたい・・・・自由になりたい」(「影を逃れて」)と歌い一幕目を閉じるあたりでは、感涙。
  今回が初参加のコンスタンツェ役のhiro、演技力はまだこれからだが、さすがかつてSpeedのボーカル、やはり歌はう上手い、広い声域を縦横に使って聴かせる。「ダンスはやめられない」の歌唱に関しては歴代コンスタンツェ(松たか子、西田ひかる、木村佳乃)のなかでも、最も聴きごたえがあると感じた。
  
  終盤、苦悩するモーツァルトを中川は鬼気迫る演技で訴えかける。自らの内面でもあるアマデ(子役)との葛藤、やがて決別。それが、まさに自我の分裂、そして死。
「神がつかわした奇跡の人 時をこえ輝く永遠の星よ・・・世界果てる日まで奇跡は終わらない・・・」(「モーツァルト!モーツァルト!」)
幕が下りても、熱気はさめやらない。
当然、満場スタンディグ、中川モーツァルトの希代名演であった。
  
  先日の井上芳雄演ずるモーツァルトがスタンダードとするなら、まさに中川モーツァルトはややデフォルメされたとも云えるかも知れない。しかし、その躍動感、そして自らの才能ゆえに苦悩し自我の分裂にいたる過程のリアリティは称賛にのみ値する。
いずれのモーツァルトも次回の進化が今から楽しみだ。

2007年12月13日木曜日

ミュージカル「モーツァルト!」



帝国劇場でミュージカル「モーツァルト!」を鑑賞。再々演になる。2005年の再演とはとは随分演出が変わった印象だ。モーツアルトの心象ともいえるアマデ(子役)が、苦悩していくモーツアルトの心理の理解を助ける。
2002年初演以来のキャスト、ナンネール役の高橋由美子、コロレド大司教役の山口祐一郎、レオポルト役の市村正親の安定感が抜群。圧倒的な存在感を放つ涼風真世のヴァルトシュテッテン男爵夫人には脱帽。気品あるモーツアルトを演じていた井上芳雄が、前半、才能におぼれる若き天才をびのびと、後半その才能ゆえに苦悩する姿を迫真に演じた。そのメリハリが見事。名演と言ってよいだろう。

湯島へ~「池之端藪蕎麦」


朝から雨模様だが、湯島に所用があるという連れ合いに同行して外出。目的は昼食。
湯島といえば名店はひしめき合うが、お目当ては藪蕎麦御三家の一角をなす「池之端藪蕎麦」(おむかえの「金太楼寿司」にも心は引かれたが)。
決して大きな店構えではないが上品な佇まいで迎えてくれる。手際の良い店員の動きも粋のうち、今日は連れ合いが天麩羅蕎麦、私はあられ蕎麦を頼んだ。芝海老のかき揚げがのった天麩羅蕎麦も捨てがたいが、海苔のかおり豊かで半生の小柱の食感が楽しめるあられはまさに江戸前の極みであろう。蕎麦は細くその食感、香りともに言うこと無し。つゆは浅草の「並木藪蕎麦」ほどに濃くはなく中庸とでも評すべきか。とにかく美味い。


調べてみると、「藪蕎麦」のルーツは、団子坂蔦屋の神田連雀町店(現在の神田淡路町2丁目)。これを明治13年に浅草蔵前で「中砂」というそば屋を営んでいた「堀田七兵衛」が譲りうけ、屋号を「薮蕎麦」(「かんだ藪蕎麦」)としたことに始まる。やがて御本家の蔦屋が廃業し、その看板は「薮蕎麦本店」として”かんだ 藪蕎麦”が継承。さらに大正2年(1913)には、「堀田七兵衛」の三男の「勝三」がに浅草並木町で出店。今に続く名店「並木藪蕎麦」となる。「池之端藪蕎麦」は「勝三」の次男の「鶴雄」が始めたもので、この三店が藪蕎麦御三家と称される。
江戸前蕎麦を語る上で、藪御三家は欠かせない。

2007年12月10日月曜日

慇懃無礼

慇懃無礼  
   言葉や物腰など表面は丁寧であるが、
             その裏は尊大であること


昼過ぎから、S事務長とS係長にお出で頂いて経営会議(というより前月の実績を検討、叱咤される場)。その場に、全くアポ無しで登場した某ドックセンターの事務長代行M女史、「本日は御願いが2つほどあって参りました。・・・・」と、始まった。
当方、少々ご機嫌斜めではあったのだが、カチンと来た。
突然乱入して、御願いはないだろう
で、その御願いとは、自分の施設の検査機器がが空いてるから使ってくれ、さらに頼みもしないのに格安料金を用意したから当方にドックにはいれ、ときた

その物腰が言いようが、まさに慇懃無礼
S事務長が招き入れたのでなければ、席を蹴るところだが、ぐっとこらえた。
 
久々にむかつく吾人と対面してしまった。

2007年12月7日金曜日

RMシャンパーニュの至福3


朝食は夕べのクエ鍋雑炊、雑炊は間違いなくクエ>フグだろう。
連れ合いが所用ででかけた後は、駄犬と我が家で過ごすことになった。
昼食はカップラーメンですませ、ぼんやりと過ごす。やらなければいけにこともあるのだが、どうも気が乗らない。
やがて帰宅した連れあいと、夕食。
贅沢の極み!! RMシャンパーニュ第二夜。
今晩はペルトワ・モリゼ ブラン・ド・ブラン グラン・レゼルヴ N.V.(コート・デ・ブラン地区メニル・シュール・オジェ)を開ける。自社畑12haで収穫されるブドウのみを使用し年間生産量70000本の小さなドメーヌで、1951年イヴ・ペルトワ氏とジャナン・モリゼ女史の結婚により設立され、1994年イヴ氏の引退後は息子ドミニク氏に引き継がれ、2002年からはその娘セシル女史も参加、一貫した家族管理のレコルタン・マニピュラン。
コート・デ・ブラン地区お得意のブドウ、シャルドネ100%で醸される逸品は、昨晩のピノ・ノワール100%とは全く別物味わい。酸味よりもほのかな甘みさえ感じさせるフレッシュで爽やかなシャンパーニュ。
シャンパーニュの奥の深さを堪能した。
シャンパーニュを原料として認められているブドウ品種はシャルドネ、ピノ・ノワールとピノ・ムニエの三種のみ。シャンパーニュの3大テロワールは各々、得意なブドウが違うのだという。
コート・デ・ブランは、ミネラルたっぷりのチョーク層と呼ばれる土壌で気品ある白ブドウであるシャルドネが栽培されている。
対して、モンターニュ・ド・ランスでは赤ブドウのピノ・ノワールの栽培が盛ん、そしてマルヌ川近くのヴァレ・ド・ラ・マルヌでは他の二種の保持品種であるピノ・ムニエが栽培されている。
個性的なブドウ三品種がまみえ、至福のシャンパーニュが産まれる。まさに、神に祝福された地に違いない。

2007年12月1日土曜日

RMシャンパーニュの至福2



本日の夕餉。
まずは本日到着の頂きもの「銚子漬け」の魚を賞味、美味い
絶妙の味付けで、ペロリと一枚喰ってしまった。

メインは、河豚より美味いと称される「クエ」鍋。冷凍ものだが、本クエが手に入ったので、早速。本当に不思議なのだが、このクエ、他の魚とはとは比較にならない濃厚で上品なだしがでる。ちり鍋系では、個人的には最も美味い鍋だと思う。
〆の雑炊で一滴残らず・・・・だが、喰いきれない
明日の朝食のお楽しみとなった。

さて、強引だが、この食事に(最近凝ってる)RM((Recoltant Manipulant:レコルタン マニピュラン)シャンパーニュをあわせてみた。今晩はミッシェル・アルノー・ブリュット・グラン・クリュ・ヴェルズネイ(モンターニュ・ド・ランス地区ヴェルズネイ村 生産者:ミッシェル・アルノー)、ピノ・ノワール100%の爽やかな酸味が、ポン酢とハーモニーとなって、これまたお見事なマリアージュとなった。

2007年11月29日木曜日

銀座 比内や~十二時



比内地鶏の名店「銀座比内や」へ移動。
お久しぶりのTさんと合流。
絶品の比内地鶏に舌鼓、Dハイ(”でかいハイボール”の略らしい)をあおり、あれやこれやと話し込む。あっという間に二時間が過ぎ、〆はやっぱり「親子丼」。
二次会は、Tさんの御案内でマジックバー「十二時」へ。テーブルマジックとステージマジックを堪能した(とういっても最終局面はいつものように寝てしまった)。酔っぱらって(しらふで行ったことはないが)マジックを見せられると、「何でだ?」より「まあ、いいか」と妙な納得をしてしまう。アルコールの中枢麻酔作用だろうか??

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」再観賞



プレヴュー公演に続き2度目の「恐れを知らぬ川上音二郎一座」(三谷幸喜・作演出)をマチネで観賞。
4日プレヴューでは、主演のユースケ・サンタマリアと常磐貴子が台詞噛みまくり、つられたのか名優・戸田恵子までが・・という場面もあり、台詞の掛け合いもタイミングが合わず、まだまだ”練れていない”と思わせた。三谷芝居常の小林隆、阿南健治、浅野和之や今井朋彦、堺正人らの堅実な芝居と堺正章のお見事な道化ぶりが、目立っていたが。
本日は、プレビューとは全く違う芝居をみせられた気分。堺正章が台詞を一部忘れるご愛嬌(あいきょう)はあったが、芝居全体に緩急強弱がはっきりして、それぞれの役の個性もさらにきわだった。
まさに芝居はいきものを、実感させられた。

銀座の街はもう暮れなずみ、イルミネーションが鮮やか。

2007年11月27日火曜日

Aging with Grace. Aging with Dignity



認知症についての三回に及ぶ勉強会の今晩が最終回。
講師のM先生の名調子も三度目で益々熱が入る。
三回ともたいへん勉強になったが、今日の講演の最後に紹介された話と言葉は大変感動的で心に残った。
米国では1986年からNun Studyと呼ばれる高齢の修道女を対象としたアルツハイマー病の前向き調査が進行中で、崇高な篤志で死後献脳してくれた修道女の脳が解剖され調べられているという。そこから多くの知見が得られているが、驚嘆すべきことのひとつに、生前に認知症の症状がみられなかったにもかかわらず脳には高度のアルツハイマー病の病変がみられた例が数%もあり、脳の神秘的とも云えるという”力”を思わせ、またアルツハイマー病の発症予防や進行を抑制に希望的な事実として受け止められた。
この話を紹介されたとき、”Aging with Grace(優雅なる加齢)”という言葉も紹介された。(これはNun studyを紹介したデビィッド・スノウド博士の著作のタイトルでもある)なんと美しい言葉だろうか。
加齢が、身体能力や知的能力の衰退でしかないのなら、それは忌むべき事としか思えない。が、加齢は人智を尽くして今なお避け得られない天命でもある。ならば、優雅に歳を重ね老いる、それは能力の衰退に悲嘆するばかりではない日々があるに違いない。
 さらにM先生は、勉強会第一回目で紹介された言葉”Aging with Dignity(尊厳ある加齢)”も、再び示されて講演を閉じられた。
 
    ”Aging with Grace(優雅なる加齢)” 
    ”Aging with Dignity(尊厳ある加齢)”

 並べてみると、ともに、なんとも美しく、味わい深い、深遠な響きをもった言葉だろうか。
認知症高齢者のみならず、すべての高齢者が目指すべき目標であり到達点であるように思う。
 
  残念がら、それを許す寛容さを、この国がもてるかは別として

2007年11月26日月曜日

蒸したてあんきもと塩もつ鍋



20時から市内某所にていつものメンバーで会食。

今晩のメニューは、蒸したてのあんきもと塩もつ鍋。
大量のあんきもを、酢味噌とポン酢の2つの味で楽しんだ。
塩もつ鍋は、この店で何度もリクエストして食べているが、実に美味い。スープ最後の一滴まで飲み干したい

2007年11月25日日曜日

白金 酉玉




夕方から毎年恒例となったクラス会。
会場となった「白金 酉玉」は、知る人ぞ知る焼き鳥の名店。クラス会メンバーのI君のお店で、今日は休業日に臨時開店して我々の貸し切り状態。
美味しく頂戴しました

2007年11月22日木曜日

生麦は荷多し

今朝は朝食後に生麦魚河岸通りへ。

海からの風も頬に冷たいが、天気晴朗。

今日は、荷も多い。馴染みの店で注文して、さらに別の店ものぞいて歩く。思わず目移りしてしまう。

居酒屋並みの仕入れ。
カンパチ半身、小鰭、すみ烏賊、赤貝。鳥貝、本ミル貝、平貝、氷頭、ふぐ皮・・・

まずは小鰭の仕込み。しっかり塩をして。ここが肝腎。

夕餉には、、生麦の成果が、立派な刺身として食卓にのぼる。
酒が進まないわけがない

2007年11月18日日曜日

RMシャンパーニュの至福



ブドウからつくられた発泡酒を総称してスパークリングワイン、そのんなかでもフランス北部シャンパーニュ地方で産し厳しい条件をクリアしたものだけが、名乗ることが許された魅惑の称号がが「シャンパーニュ」だ。「シャンパーニュ」こそ、スパークリングワインの頂点だ。
そのシャンパーニュの作り手は、大きく分けて5種類ある。ブドウの一部または全量を購入して製造・販売するNM(Negociant Manipulant:ネゴシアン・マニピュラン)。ポメリー、モエ、ゴッセ、マムなどのいわゆる有名メーカー。生産者共同組合が組合の銘柄としてつくるCM(Cooperative Manipulant:コーペラティヴ・マニピュラン)や、ブドウ栽培者の協同組合RC(Recoltant Cooperative:レコルタント コーペラティヴ)、同族のブドウ栽培者によって構成される会社SR(Societe de Recoltant:ソシエテ ド レコルタン)のシャンパーニュは、日本でほとんど見る機会がない。
そして、大手メーカーにブドウを出荷する栽培農家が、自社畑のブドウだけでつくるシャンパーニュがRM(Recoltant Manipulant:レコルタン マニピュラン)、最近注目のシャンパーニュ。
小規模だけに生産量は少ないが、卓越した作り手によるRMシャンパーニュは、大手メメーカーの均一的な味とは一線を画した、個性豊かな味わいがある。今夜は、その一本であるジャン・ラルマン・ブリュット・グラン・クリュ・ヴェルズネイ(モンターニュ・ド・ランス地区ヴェルズネイ村 生産者:ジャン・ラルマン/ブドウ品種:ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%)で乾杯。
シャンパーニュのある食卓は、いつも華やぐ。

2007年11月15日木曜日

2007ボジョーレヌーボー


11月第3木曜日、ボージョレ・ヌーボーの解禁日だ。
当初の解禁日は11月15日であったのだから、今日はまさに正統な解禁日ともいえる。
さて、そのお味は、葡萄ジュースよりはワインになっている。ヌーボーならではの清涼感があり、まあ及第点というところだろうか。
 頂き物のミュンヘン地ビール、シュパーテンをアペリティフにして。

2007年11月14日水曜日

ポルチーニに酔う夜

「美味いイタリアンを」とお誘いした若い衆3名と、リストランテ「Z」で会食。

いつものアンティ・パストの盛り合わせのあとは、今晩のメインであるポルチーニのパスタ。
ポルチーニとは和名ヤマドリダケと呼ばれる食用キノコ、その独特の芳香と旨味はイタリアンの食材としては無くてはならないものだ。

冷凍ポルチーニを使ったスパゲティと、乾燥ポルチーニでつくったミートソースを絡めたペンネが盛り合わされた一皿は、テーブルに到着する前から、その芳香で存在感を主張し、その味たるや至福をもたらすとしか言いようがない。
定番カラスミのパスタもリクエスト。

美味しいものを前に、話もはずみ、つい勢いにのって超高級白ワインも抜栓。
調子に乗りすぎた
デザート、エスプレッソ、グラッパまで堪能して、大満足。
ご同席の皆さん、お酒がお強い

2007年11月8日木曜日

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」プレビュー公演



外出、日比谷へ。芸術座が改装された「シアター・クリエ」は昨日オープン。こけら落としは、三谷幸喜の新作「恐れを知らぬ川上音二郎一座」、昨日から明日まではプレビュー公演。これを観賞。
 まず、新劇場「シアター・クリエ」だが、客席は前列との幅が狭いが舞台は観やすく椅子の座り心地も良い。が、客席周りがいただけない。
1階をエントランス、劇場本体は地下にあるが、まずエレベータの輸送力がなさ過ぎる。しかもエレベータも階段も下手側にしかないため、人の流れが滞りやすい。ホワイエも小劇場並みに狭い。奥の売店で飲食物を買う人、手前のカウンターでプログラム類を買う人、トイレ(男性用はなんとこのBF2にしかない)を待つ人で開演前は大混雑。客席両側の通路も狭く歩きにくい。客席周りの設備としては最悪の部類で、天下の東宝が満を持して改装したとは到底思えない。
 芝居は、はっきり言ってまだ練れていない。間は悪いし、台詞を噛む主役級は言語道断だが今晩はプレビュー公演、今後に期待したい。舞台ベテラン達はあぶなく、それでなんとか芝居を壊さずにすんでいるという感じ。だが、やはり三谷幸喜は凄い。ハチャメチャドラマをたっぷり3時間20分飽きさせずに、グイグイと芝居に引っ張り込んでいく。
三谷芝居を観にいったという満足感で、損した気分にはならない。
 月末に再観の予定だが、さて芝居はどれくらい良くなるだろうか。
   永六輔さんが観賞されていた。

2007年11月6日火曜日

中島みゆきコンサートツアー2007



東京国際フォーラムの「中島みゆきコンサートツアー2007」東京公演に出かける。
東京公演は本日が二日目、18時時半ほぼ定刻に開演。
赤いドレスで颯爽と登場した中島みゆきの張りにある歌声が響く。
「一期一会」、「with」、「命の別名」、軽妙というかお笑い系のしゃべりを挟んで歌われる哲学的ともいえる歌詞に、何とも不思議な気分に陥った行く。
「ララバイSinger」の曲中に、(感涙ものの)「アザミ嬢のララバイ」を挟んで歌う演出には、ジーーンときた。「アザミ嬢のララバイ」は1975年のデビュー曲、それを昨年発表の「ララバイSinger」と違和感なく融合させて、30年変わらぬ中島みゆきワールドの個性を実感させられた。
 TOKIOに提供した「宙船」の(TOKIO用)デモを歌ったコーラスの宮下文一がその歌声を披露し、二番を中島みゆきが歌うという演出もあって、トークとともにお楽しみ所も随所にある。
 昨年、中島みゆきが「吉田拓郎&かぐや姫 つま恋コンサート」にサプライズゲストとして参加したのも吃驚したが。今夜はその吉田拓郎の「唇をかみしめて」が歌われ、度肝をぬかれた。
 ええかげんな奴じゃけ
 ほっといてくれんさい
 アンタと一緒に
 泣きとうはありません

 理屈で愛など
 手にできるもんならば
 この身をかけても すべてを捨てても
 幸福になってやる
 人が泣くんヨネー 人が泣くんヨネー
 選ぶも選ばれんも 風に任したんよ
 人がおるんヨネー 人がそこにおるんヨネー

 行くんもとどまるも それぞれの道なんヨ
 人が生きとるネー 人がそこで生きとるネー
 人がおるんヨネー 人がそこにおるんヨネー
広島弁で歌われる拓郎節が、みゆき節になっ
てしまう。

さらに、ドラマティックに歌われた「ファイト!」には泣きそうになった。
 「私の敵は 私です」
 「闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう」

もはや何をか況や。ただどっぷりと中島みゆきの世界に浸りきる。

「同じ時代に生まれてくれて、ありがとう。」というメッセージには、思わず震えた。
 こちらこそ、『あなたの才能に触れる事のできる時代に生まれたことに感謝』。
アンコールでは、でました「本日、未熟者」、さらにややロック調にアレンジした「地上の星」、ラストは「背広の下のロックンロール」。
最後まで、かすれない声、舞台上で見せる凛とした姿も崩れない。

とんでもない50代だ。

2007年11月4日日曜日

潮見(仮)橋から


夕暮れに遠くみなとみらいのシルエットが見えた。海から吹く風も、こころなしか頬に冷たく、冬の到来を感じる。