2008年3月30日日曜日

キャラメルボックス公演『きみがいた時間 ぼくのいく時間』


初日につづき二度目の観賞。
まず何よりも、ヒロイン紘未演じる西山繭子が堅さがぬけて格段に良くなっている。
冒頭のダンスシーンから、まるで年来の劇団員であったかのように周りにとけ込んで、息のあったところをみせる。
芝居全体のテンポも益々ヒートアップ、主役の上川隆也の生き生きとした演技がさえ渡り、語り手役もつとめる岡内美喜子が見事に芝居を転回して演じわける。
二幕、そしてラストシーンを知っているだけに、一幕後半からもう目頭が・・・
休憩をはさんで二幕は、抑えた演技の坂口理恵が良い。想えども報われぬおもいを、ただつくすことで遂げる女性を好演する。今回は梶尾真治の原作も読んでのぞんだのだが、原作に坂口演じる純子の設定はない。しかも、ラストシーンが少々違ってもいる。
実は、ラストシーンは原作の方が好みなのだが、純子(坂口)の存在故に、成井豊脚本のラストも是とすべき。

どこかに未来から愛する者のために時を越えてきた人がいるんじゃないだろうか。
いつか自分を救うために、誰かが時を越えて来るんじゃないだろうか。
そんなことを信じてみたくなった。

できれば、もう2.3回観てみたい。

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