2007年9月28日金曜日

「シッコSiCKO」

「華氏911」でブッシュ政権批判をしてみせた奇才マイケル・ムーア監督の「シッコSiCKO」を観た。
某シネコンでは既にレイトショー一回の上映で、しかも本日最終日。
飲み物を抱えてシアターに入ると、意外に席にはパラパラと客がいる。物好きは我々だけじゃないらしい。

冒頭、無保険の為に足の傷を自分で縫う男性、結構上手。手慣れた創傷抱合だ。
「再接合費用は、薬指が1.2万ドル  中指は6万ドル」と告げられ、保険に加入していない患者は中指をあきらめる。
保険未加入のために病院からタクシーに乗せられ、雪の降る道ばたに置き去りにされる老人。
保険に加入していても、「実験的治療だ」と断じられ給付を拒否される被保険者。

米国の医療制度を徹底してこき下ろし、「何故だ?」を連発するムーアの手法は、結局米国至上主義の裏返しのようにも思えるし、カナダや英国、フランスの医療制度の負の部分に触れずに皆保険制度を無条件に礼賛するのどうか思うが、現実に明らかにされる米国の実態は酷い。
だが、その実態は、この国でもある部分既におきた事、これからおこるだろう事。
この映画を鑑賞した人たちは、その事に気づいているだろうか.....

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