2007年7月29日日曜日

「カレッジ・オブ・ザ・ウインド」

演劇集団キャラメルボックス公演「カレッジ・オブ・ザ・ウインド」を観にサンシャイン劇場へ。雨のぱらつく中、劇場に到着すると、なにやら少々異様な混雑状況。何とお向かいの会場では、「ウルトラマンフェア」が開催され大盛況。
「カレッジ・オブ・ザ・ウインド」は今回が再々演、1992年が初演こそ観ていないが、2000年の再演はと今回で二度目の鑑賞。今回は、主役のほしみをTVでも顔を見ることの多くなった高部あいが演じ、テーマソングが小田和正。

夏、大学生の高梨ほしみは、家族6人でキャンプに出かける。それは、家族おもいのほしみが提案して始めた年に一度の家族の行事。だが・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ほしみが家族と過ごす、最後の夏……。
でも、風の勇気(カレッジ・オブ・ザ・ウインド)が、ほしみを守る。


必死にほしみを演じる高部を、キャラメルボックスの役者たちが見事にサポートし、テンポの良い芝居を作っている。時に上滑りしそうなギャグがスパイスになるのは、本線の確かな芝居があるから。ほしみの叔父とその妻を演じる大内厚雄、岡内美喜子の芝居は、劇団ベテランらしく安定感があって見ごたえがある。
見える見えないとか、聞こえる聞こえないとか、キャラメルボックスの作演出・成井豊の十八番といえば十八番。だが、そんなかでもこの物語は、事故で家族全員を一瞬にして失ったということから始まって、さらに物語中で登場人物が死ぬという悲劇が続く。その悲劇をただの悲劇のままでは終わらせないのが、成井キャラメルボックス。中盤からの泣かせどころ満載に、落涙は禁じ得ない。

「また会おうね。また来年の夏に」

その台詞に、妙に納得した連れ合いは、「なるほど、お盆ってそう言う意味ね。」と。

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